« 読み直し | トップページ | そこに在るのをただ知っている »

Congratulations!~おめでとう~

~物語~

ボクら、入学式の前に出会った。

黒くて大きな瞳、腰まで伸びた美しい髪。

長い髪をなびかせジーンズで颯爽と歩いてきたキミ。

キミの名前の如く凛としてた。

ボクの名前を呼び捨てにするキミに、

ボクは戸惑いながらも嬉しかった。

ボクらバカなことばかりやってた。

桜吹雪の下でいつまでもじゃれあったり、踊ったりした。

キミの故郷の柑橘を、ナイフで切って分け合って食べた。

月明かりの海泳いで、その後小難しいことを朝日見えるまで話した。

初めて食べる外国の果物。

ワクワクして皮むいて、食べたら2人とも渋い顔になった。

後で野菜だったと判明したね。

稲穂の間の畦道を免許取ったばかりで車で走って、

バックできなくなって涙目になった。

夜通しハンテン着て、勉強したり、ゴロゴロしたり、

お菓子食べたり、黙りこくったり、

そのままのハンテン着て翌朝打ちたてのウドンを食べて、

それから学校に行った。

優秀だったキミにノート貸してもらったボクは

おかげで単位とれたよ。

お互いにそれぞれ恋をして、

自分たちのパートナーの相談をしあった。

お腹の底から、

一緒に泣いたり、笑ったり、怒ったり、照れあったりもした。

優秀だったキミは学んだ資格を活かす仕事に地元で就いて、

ボクは採用試験は受けたけど落っこちて都会を目指した。

なんとか仕事に馴れた頃、

ずっと相談し合ってたパートナーと

お互いが共に暮らしていくのを決めた時は、

一緒になって喜び合った。

キミの喜びは自分のことのように嬉しかった。

キミも自分のことのようにボクを祝福してくれた。

おめでとうを言い合った。

いつもジーンズだったキミが、

盛装して彼と並ぶ姿は本当に可憐だった。

ボクはボクのパートナーとその席で君に伝えたね。

Congratulations!~おめでとう~

Banner_03ランキング参加中★クリック感謝♪

ボクの家庭がうまくいかなくなった時も相談に乗ってくれた。

キミは誰も責めなかった。

ボクがパートナーと別に暮らし始めても、

ずっと見守っていてくれた。

何度も引っ越して連絡しなくなってたボクに、

メールくれたのはキミのほうだった。

気付いたら何年も経ってた。

キミも自分の足で歩くことを決めたんだね。

ボクはよろけたり、転んだり、たまに泣いたりしながらも、

たくさんの人が支援してくれてる。

楽しんで、ボクの人生を生きているよ。

キミはボクよりとても優秀だったから、

ボクよりもずっと大丈夫な気がしてる。

責任を引き受け行動を起こしたキミに、

ボクは敬意を払う。

キミが自分の人生を自分の足で歩くと決意したことを、

お祝いの気持ちでいるよ。

Congratulations!~おめでとう~

……

ボクの中ではいつでもキミは颯爽として、

凛と立っている。

|

« 読み直し | トップページ | そこに在るのをただ知っている »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 読み直し | トップページ | そこに在るのをただ知っている »